シネマスコーレ

名古屋駅西口ビックカメラ南側の通りを真っ直ぐ西に進み二本目、ミニストップの向かいにそのミニシアターは存在する。シネマスコーレ。

毎日五~七本程上映しており、二週間程で順に演目が入れ替わる。路地に面した窓口で金を支払い整理券を受け取り呼ばれた順に入っていく。自分は若造であるし映画を観始めたのもつい最近である為こういう方式は初めてで少し興奮を覚えた。居酒屋に囲まれた質素な佇まいは何処か懐かしく落ち着きを感じる。名駅西にミニシアターがある事は聞いた事はあったが真逆、こんな所だったとは。

観たのは『ジェーン・ドゥの解剖』。

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何かしらのSNSでポスターを見、美しさに魅せられ、これは絶対観に行くぞと意気込んでいたのが四月の事。いざ上映真近になると、…おや?なんと県内に上映映画館がない。そんな嘘だろうと絶望に打ち拉がれた一週間後、一筋の光が差し込んだ。こういうミニシアターで初めて観る映画は名も知られぬB級邦画とかの方が雰囲気があるかも知れないが、然しこれが無かったら足を運べるのはまた随分先の事になっていただろう。

 本題とは異なるが折角映画の題名を出したので少しだけレビューの様なものも書いておこうと思う。

『ある一家が惨殺された家の地下に埋められていた裸の美女“ジェーン・ドウ”の死体。彼女の検死を行うことになった、検死官・トミー(ブライアン・コックス)と息子のオースティン(エミール・ハーシュ) がメスを入れる度に、その死体に隠された“戦慄の事実”が判明し、次々に怪奇現象が発生する。外では嵐が吹き荒れる中、遺体安置所という閉ざされた空間で、逃げ場のない恐怖がはじまろうとしていた……。』(公式サイトより引用/http://janedoe.jp/sp/ )

所謂ホラー。先にあれだけ観たかったのだとアピールしたが実はストーリーに関する前知識は全くのゼロの状態で向かった。…正直かなり怖かった。元々ホラーは好きだけれども苦手なのだ。だって怖いし。嵐は起きるし電気は点かないし部屋に閉じ込められるし……特に音楽が良かった。重低音のグリッサンドが見事に恐怖心を突き刺してくる。昔からのしきたりとして、死んだか否かを確かめる為に足に鈴を括り付けるのだがこれがまた怖い。

ただ、先に述べた通り路地に面したミニシアターである為ふと静かになると外の呼び込みの声が漏れ聞こえる。まあ別に文句を言う程ではない。というか其れが無ければ怖い夢を見ていたと思う。家に死体安置所が無くて本当に良かった。

時々一緒に映画を鑑賞する同じく洋画好きの友人がいるのだが彼はどうやら隣席でポップコーン等を食べられるのが落ち着かないらしい。何度かそういう話をして、自分は特に気にしたことがなかったのでそこまでだろうかと流していたのだが、今回、隣席の人がバーガーナゲットをガサゴソしていた。まずナゲットを、音を気にしてか時間を気にしてかゆっくりと30分程掛けて完食。その後バーガーを散々眺め回した挙句、そっとした手付きで紙を捲る。

つい気になってしまった。ただ嫌な気になり方ではなく、興味を持って観察してしまった。隣人本人もかなり注意深く粗食していたし、其れも映画館自体の雰囲気が良いからだろう。

ここ最近、”映画を観る”事が最大の目的で(それが悪い事とは言わない)新作も旧作も観たいと思ったものは片っ端から観てきた。ただスコーレに行って、経営者と客の近さ、観客同士の近さに居心地の良さを感じた。市内にはまだいくつかのミニシアターがある。上映案内を頻繁にチェックして、機会があったら、機会を作って、行きたいと思う。

また、シネマスコーレでは来月には『アイム・ノット・シリアルキラー』( http://iamnotserialkiller.jp/sp/ )を上映してくれるらしい。こちらも県内鑑賞を諦めていた作品なのでこんな良い機会はない。

今回は完全なレイトショーだった。次は昼間のミニシアターや朝一のスコーレを体感してみたい。

 

シネマスコーレ▶︎http://www.cinemaskhole.co.jp/cinema/html/